・Carboncrank
まず、そのロー・プロファルの度合いに驚く。軸長110mmのBBを使う、旧型クランクを使って
いたので、BBに触るのでは?と思う程近い。インナーもかなりチェーン・ステ−に近接している。
使用感は、アルミのクランクと比べて、硬度・たわみは全く変わらない。硬度については、むしろ
カーボンモデルの方が硬いくらいである。違いは、踏み込むあるいは廻している感覚が、リアの
ギヤ一枚くらい違う。正確に述べると、上死点から下死点に踏みおろす時に、重みで回転に勢
いがつかず、引き脚を使う時の錘を引き上げるような、独特の重さが無いことが特長。短距離で
ハイギヤードな走りをすると、クランクのフライホイール効果があまり無いことに違和感を感じる
かも知れないが、距離が長くなったり、ある程度の距離の登坂をこなすと、脚の、特に膝から下
の疲労が非常に少ないことに気付く。スパイクピンを増やし、表面加工を変えたチェーンホイー
ルは、チェーンの収まりが素晴らしく良く、フロント・メカの項で述べるが、変速のスムーズさ、安
定感ともに大幅に向上している。
・Frontderailleur
変速性能は、極めて高くなった。チェーンホイールの性能とも相まって、アウターがチェーン
を取り損なうことも無く、インナーに落としたときの収まりも、非常に自然でスムーズ、且つシュ
ア−である。チェーンはサードパーティーのものを使用しているが、純正の新製品を使うと更
なる性能向上がのぞめるのだろうか?調整ボルトは、SRPチタンのアーレンキー仕様のもの
と変更した。
・Rearderailleur
リアメカの変速性能については、10速仕様の初代カーボンモデルと比べて、際立った変化
は感じられない。見た目の印象はかなり変わった。プーリー・ケージがカーボンになっただけ
なのだが、これ程変わるとは・・・。変速については前モデル変わらず、衝撃が少なく、切れが
よい。一枚一枚のアップダウンでも、一気に3〜4枚動かしても、収まりは静かでとても良い。
ただ、Wレバーを使用しているので、手元変速のブレーキ一体型のレバーを使うことを想定
すると、使用感に差し引きが必要かも知れない。Campagnoloの一体型レバーは、やや変速
のスピードとシャープさに劣るとの世評であるし、何よりワイヤーの長さがWレバーとはかなり
違う。私は、殆どシッティングだけで走るので、一体型レバーよりWレバーの方が使い勝手が
良いのだ。それに、一体型レバーを使うと、ハンドルの挙動が重く・鈍くなるので、どうしても
好きになれない。もし、手元変速を使う場合は、ドロップバーのアップライトな部分の中心近
く(バーテープを最後に留める部分辺り)に、グリップシフトでも付けられれば、ポジション的に
は理想に近いかも知れない。調整ボルトは、やはりフロントメカと同様に、SRPチタンのアー
レンキー仕様のボルトに変更した。
プラスドライバー使用のボルトは、どうも使い勝手が良くないと思うが、どうだろう?
・Wheel.(2004/2〜)
使用していたホイールが8速用である為に、10速化できるかどうかをCampagnoloや、その
代理店に確認を取ってみると、フリーボディの交換によって可能で、フリーボディは部品とし
て注文可能という返事を受けて、良く買い物をする神奈川のSサイクルセンターから注文を
した。店員の方の話によれば、「来シーズン入ってから、忘れた頃にやって来る、って感じに
なると思いますよ。」というのが昨年11月末の事。考えてみれば、もともとこのホイールは、93
年に当時山岳(乗鞍・南志賀)用として組んだものだ。純正のハブに、SRPのチタンシャフトを
組み込み、DTのチタンスポークを使い、リムはアラヤのエアロ5の28穴で、前輪ラジアル後
輪タンジェントで組んだもの。ヒルクライムのホビー・レース本番にしか使わなかった為に、今
でも現役だが、当時の超軽量ホイールも、現在では標準的な重量になってしまったことは否
めない。